【エキスパートナース】
Vol.30 2014年11月 臨時増刊号

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─表紙・目次─

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 Part1 ナースのための「睡眠薬」の使い方/ 

・睡眠薬使用時にナースが気をつけるポイント/
・不眠の原因・パターンに応じた睡眠薬の使い方/
・睡眠薬・種別の特徴/
・不眠の原因別 ナースにできる眠りへの援助/
・睡眠薬を使ったときに必ず行うべき安全対策/
・服薬自己管理の支援のポイント/
・睡眠に関する最新トピックス/

 Part2 「鎮痛薬」の正しい使い方/ 

・“痛み”に合わせた“鎮痛薬”の使い方:非がん性痛における鎮痛薬の使用法/
・病棟で遭遇する“痛み”の知識/
・病棟で使用される代表的な鎮痛薬/
・よくある病棟での痛みへの鎮痛薬投与のポイント/腹痛、頭痛、術後痛、外傷、首・肩・上肢痛、腰痛、化学療法による神経障害痛/
・ナースが行う「急性期の痛み」緩和の方法/

 Part3 「利尿薬」の理解と使い方/ 

・利尿薬使用時の留意点/
・グループ別 利尿薬の役割と特徴/
・身体サインから考える利尿薬のはたらき/
・症例で理解する利尿薬の使い方/
・状況別・利尿薬投与中に見られる電解質、酸塩基異常とその対策/
・注意したい利尿薬の副作用/
・利尿薬投与中の水分管理(制限)/

コンテンツ・レビュー・読み放題─

 初めて睡眠薬を使うときに気を付けたいポイント/Part1 睡眠薬/ 

●ポイント1/特に高齢者での予想以上のふらつきに注意する/

まず夜の見回りの時に、患者の睡眠状態のチェックを行い、患者が眠れているのかいないのかを十分に確認することが必要です。

視診により顔豹・表情、姿勢、体位、体動、呼吸状態などから、眠れているのかいないのかを判断していきます。ただそ、観察に没頭しすぎてライトを患者の顔に当て、覚醒させないように気を付けることも大切です。

トイレなどのために廊下を歩くときなどは、ふらつきや転倒の恐れはないか、注意深く見守る必要があります。睡眠薬の飲み始めは本人が予想していた以上に立ちくらみやふらつきが生じることもあります。

特に高齢者はそういうリスクが大きいため、トイレにいく場合は、ナースコールでナースを呼ぶように伝えておきます。

●ポイント2/患者自身の睡眠の印象を聞く/

翌朝、「眠れましたか」と声をかけ、患者自身が自分の睡眠状況をどのように判断しているか、さらに、寝つき、途中での覚醒、目覚め、熟睡感について尋ねます。

精神生理性不眠では、客観的に良眠しているように見えても、患者自身はそう感じていない場合もあります。

患者から「眠れていない」と訴えられたとき、頭から「眠れていたので心配ありません」と否定したくなることもあります。しかし、「患者がそのように感じている」という心理的事実を受け止め、患者の「眠れなくて困っている」という心理的事実を受け止め、患者の「眠れなくて困っている」という気持ちに共感を示す必要があります。次いで、客観的には眠れているように見えたことを丁寧に伝え、安心感をもたせるようにします。

客観的にも自覚的にも眠れていないようであれば、担当医に報告します。

●ポイント3/日中の活動とのバランスをみる/

不眠時指示薬の有効な活用と並行して、睡眠と活動とのバランスの観点から観察し、援助する必要があります。昼寝が多いと当然夜間は不眠に陥りがちです。日中に散歩などの活動を組み込みことで、不眠が改善の方向に向かうこともあります。

●ポイント4/高齢の患者に睡眠薬の正しい知識を伝える/

高齢者の中には、睡眠薬は「一度飲むと飲み続けなくてはならに、ぼけてしまう、生命に危険を及ぼすなどの恐ろしい薬である」という昔の睡眠薬についてのイメージを強く持つ方もいます。

睡眠薬についての最新の正しい知識を説明して、患者が安心して使用できるように努力する必要があります。

 病棟で遭遇する”痛み”の知識/痛みの分類/Part2 鎮痛薬/ 

病棟で遭遇する痛みには、さまざまな種類があります。見逃すと生命の危機にもつながる警告信号としての痛み、術後痛などの侵襲的医療行為に伴う痛み、陣痛などの生理現象に伴う痛み、がん性痛など疾病の進行に伴う急性痛もあれば、一方で長年抱えている慢性痛、心の痛みと一体化している特殊な痛みもあります。

医療現場で用いられる鎮痛薬は、痛みのメカニズムに応じて効能が異なります。そのため、痛みがどのような種類のものであるかを知っておく必要があります。

まず痛みは、発生状況(時期、強度)、身体構造、臓器、病態に応じて、さまざまに分類されます。

国際疼痛学会(IASP)がコード化している分類は本書p.31の表1に示されています。

特に”頭痛・頭顎部の痛み”については国際頭痛学会による東部分類(第2版)が広く各科の診療に普及しています。その他、痛みのメカニズムに応じた分類もあります。

 利尿薬使用時の留意点/「どのような薬剤か」「症状をどう改善するか」「体のなかでどう作用するか」/Part3 利尿薬/ 

●利尿薬の種類と使われ方/

「利尿薬」は「尿の流出量を増加させる薬剤」と定義されています。多くは尿量のみならずナトリウム(Na+)と随伴する陰イオン(多くはクロール・Cl-)の排泄を増加させます。一方、最近では電解質の排出を増加させず、水分のみの排出を増加させて尿量を増加させる薬剤も一般臨床で使用可能となってきました。

利尿薬の種類としては、
①炭酸脱水酵素阻害薬
②浸透圧利尿薬
③ループ利尿薬
④サイアザイド利尿薬
⑤カリウム保持性利尿薬
⑥バソプレシンV2-利尿薬
のようなものがります。

それらは、
・高血圧に対する降圧
・心不全や腎疾患に伴う肺うっ血の改善や浮腫の改善
・眼科疾患・眼手術における眼内圧の降下
・中枢神経疾患や脳手術に伴う脳浮腫の治療
・がん化学療法
のような場面で使用されています。

また、利尿薬の大部分は尿細管あるいは集合管の再吸収を直接的に阻害することでその効果を発揮します。体系的に理解するために、糸球体から腎孟に至るまでの構造も復習しておくことが必要です。

●利尿薬使用時の注意点/

利尿薬に限らず薬剤一般に共通することですが、副作用に注意しながら使用することは言うまでもないことでしょう。さらに、利尿薬を内服薬として服用している場合、服薬アドヒアランスの低下が原病態の悪化や副作用の出現につながることを考えましょう。服薬の必要性をしっかり患者本人に理解していただくことが必要です。そのためには、病状についてしっかり、かつ何度も説明を繰り返す必要があります。

また、高齢者では加齢に伴う生理機能の変化のために副作用が出現しやすく、同年齢でも個人差が大きいことは日々実感していると思われます。必要であれば投与量を減量するとともに、投与後の綿密な観察が欠かせません。

利尿薬に特有な注意点としては、腎尿細管・集合管の再吸収を抑制して、まず血管内から除水する薬剤であるため、体液量が減少しているときには使用してはいけないことです。それは、血圧低下・循環血液量減少性ショックや腎機能悪化をきたす恐れがあるためです。使用の大前提は、体液量が過剰であることと循環血液量が十分保たれていることです。

また、閉そく性尿路障害がないことを確認しておくことも重要です。尿量を増やすべき利尿薬が効果を発揮するための大前提の1つが、「血液が糸球体に供給され、糸球体で濾過され、尿細管・集合管で適切に再吸収が行われ、尿が生成されたうえで、腎孟以下の尿路が良好に開存、尿の停滞がないこと」であるからです。

●利尿薬の副作用/

利尿薬の副作用として一般に上げられるのは①電解質異常、②代謝障害、③腎機能障害の3点です。これらの副作用に注意しながら、降圧薬合剤に隠れた利尿薬にも気を配りながらうまく利尿薬を使いこなし、病める人々とのQOLを上げていきたいものです。

利尿薬は、心不全を例にとると、一般に長期予後を改善するエビデンスには欠けています。しかし、浮腫や肺うっ血の改善など、その時点で問題となっている症状・徴候を改善するにはきわめて有用な薬剤です。また、新たな機序の利尿薬の出現で、今後のさらなる展開や知見の集積が期待されます。

●利尿薬の重大なリスク/

利尿薬は病棟ではきわめてありあふれた薬剤ですが、このような重大なリスクをはらんだ薬剤であることを忘れないで下さい。エキスパートナースをめざすナースのみなさんは、日常臨床をイメージし、頭の中に具体的に可視化しながら理解を深めていただきたいものです。

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